施設・設備

健康でおいしい
ハーブ牛を育てるため
最新の設備を導入した経営を
しています

ミネラルを含んだオホーツク海からの風が届く私たちの農場は、施設面積が約7ha、草地面積が約105haの規模で、北海道内の酪農家より導入したホルスタイン種雄の一貫肥育経営を行っています。また、農場HACCPの取得や最新の自動化機械の導入など、畜産の最新化にも取り組んでいます。

牛舎

  • 向陽畜産の牛舎
    壁面を少なくし喚起をよくすることで、アンモニア臭がこもらない造り
  • 向陽畜産の牛舎の内部
    牛が精神衛生的に過ごせることを大切に、牛舎内はいつもきれい保つ努力をしています​

牛舎について

敷地内には、子牛が暮らすハッチが100、哺育牛舎3棟、育成牛舎10棟、肥育牛舎5棟、堆肥舎2棟を備えており、牛の成長段階に合わせた生育管理をしています。肥育牛舎は建てるごとに大きくなっていき、平成24年に新築した際には350頭収容と450頭収容の牛舎を建て、頭数も現在では約2850頭まで増えました。

敷地内には牛の霊を祭る忠魂碑があり、毎月17日にはお坊さんに来ていただきお経をあげています。

作業車両

  • 大2台・小2台あるミキシング車。餌を混ぜて運びます。毎日の作業の時短・省力化を実現しています。​
  • ミキシング車から勢いよく飛び出るエサ
    ミキシング車から勢いよく飛び出るエサ。ハーブの混ざったこの独自配合のエサが牛たちの健康を守り体を作るのです​
  • 除糞作業に大活躍のタイヤショベル
    除糞作業に大活躍のタイヤショベル。大量の糞尿を効率よく片付け溝へ落とします​

作業車両について

ミキシングカー、タイヤショベル、トラクターなど、敷地内にはたくさんの働く車があります。餌をあげたり糞を片付けたり寝床をつくったりと、限られたスタッフでたくさんの牛たちの世話をするためには、作業用車両など機械の力に頼れる部分は極力頼るようにしています。

最初は難しく感じる車両の運転や扱いも、日々繰り返し使うことで次第に慣れていきます。

牧草・飼料

  • 採草地に生えるチモシー
    生えているのは主にチモシー。耐寒性や雪腐病に強く、また永続性に優れており、北海道における主要な草種の一つです
  • 採草地の風景
    離農した近隣の農家の土地も譲り受け、採草地はどんどんと広がっていきました。風が吹くと牧草の香りが運ばれてきて、作業の疲れを癒やしてくれます​
  • モアコンディショナー
    トラクターの前と横に設置し、牧草を刈り取るのと同時に拡散する「モアコンディショナー」。1度に幅12mほど刈り取っていきます。羽を広げたようにみえるので私たちは「バタフライ」と呼んでいます​
  • ロール
    収穫した牧草はロールにして保存。一つあたり450㎏。ワンシーズンで約1500個のロールを作ります​
  • ミキシング
    ミキシングするために、牧草ロールは機械で3cm~5cmに細かくカット。大量にザクザクと切断します​
  • ずらりと並ぶエサのタンク
    ずらりと並ぶのはエサのタンク。一基あたり7tの配合飼料が入っており、それが全部で14基​

牧草・飼料

農場の周りには、約105haもの採草地が広がります。昔は外から購入していた牧草ですが、現在では全量を敷地内で収穫。春になると辺り一面が緑色になり、毎年およそ6月20日ごろから10日間ほどかけスタッフ総出で刈り取ります。

収穫した牧草はビールかすや根菜、ハーブなどとミキシング。肉質に大きく影響を与える牛の飼料は事業の生命線の一つで、理想の配合にたどり着くまで5年ほどの月日がかかりました。その過程では大失敗もあり、牛が計画通り大きくならなかったことも。理想の飼料作りのための研究はまだまだ続きます。

敷料・堆肥

  • 堆肥舎
    堆肥舎は2棟。1枠はダンプ15台分!それが全部で12枠あります
  • 堆肥作りの様子
    堆肥作りの一部。ドリルで拡販し空気の通りをよくすることで発酵を促進します​

敷料・堆肥について

敷料(しきりょう)は牛にとっての布団。ストレスなく過ごしてもらうために、きれいな状態にしてあげるのも私たちの大切な仕事です。

当農場では敷料におが屑を使用。ローダーを使い何度も入れ替えをして使います。一度牛舎から運びだされたおが屑は一か所に集められ、下からエアで熱風を送り殺菌。このようにして5回~6回ほど再利用を行います。

使い終わったおが屑はその後堆肥として近隣の畑作農家へ。畜産と畑作の連携で地域の循環型農業を形作っています。

自動ミルク機

  • 牧場に来てから2週間、子牛はハッチで過ごします。清潔で温かく空気が新鮮な環境です。
  • 当農場では6台のミルク機を設置。機会に頼れる部分は頼り、省略化に努めています。
  • 食いしん坊な子牛
    食いしん坊がずるをして何回も飲もうと思っても、ミルクは出てきません。センサーで個体識別しているため、機械がお見通しです​
  • ミルク作り
    ミルクは人の赤ちゃんと同じで、粉ミルクと水を混ぜて作ります。​ 1日4回、なんと合計6ℓも飲みます​
  • 自動ミルク機を操作する人
    ハッチから移ったばかりの子牛が自動ミルク機に慣れるのに3日~4日ほど必要。それまでは飲み忘れている子牛がいないか機械で耳標の番号をチェックします​

自動ミルク機について

農場にやってきたばかりの子牛はとても弱いので、2週間ほどハッチという個室で育てられます。この間はスタッフが哺乳瓶を使い1頭1頭に授乳します。その後は哺育牛舎に移されて集団生活へ。自動ミルク機からゴクゴクと飲むようになります。

およそ50日間、ミルクを与えられ子牛たちはどんどんと体重を増やし成長していきます。

自動ミルク機はシンプルに見ますが実はハイテク機。センサーで耳標を読み取り個体識別するだけでなく、自動クリーニングでミキサー、熱交換器、ボックスバルブや吸引ホースもきれいに洗い流したり、IQ熱コントロールで最適な温度でミルクを管理したりしています。